DungeonCrawlとDungeonCrawlStoneSoupはどう違うのかについてつらつらと。
DCSSはDCのバリアントである。
バリアント(Variant)というのはローグライクにおいては、1つのゲームから派生した亜種のような
ゲームのことを指す。例えばAngbandを元祖として派生したZangbandや変愚蛮怒やToMEは
「Angbandのバリアント」であるといえる。ひっくるめて「*band」と表記したりもする。
バリアントというものはゲームの世界観などの大枠は元祖(バニラ)とそこまでは変わらない。
ローグライクは伝統的にオープンソースという形式で配布され、これに改良や新しい要素を加える事でバリアントが誕生するからだ。WikipediaによればローグライクはNetHack系とAngband系のどちらかに属していることが多いようだ。
さてではDCは何のバリアントなのかというと、少々特殊な立場にある。
DCは正式には”Linley's Dungeon Crawl”と言い、Linley Henzell氏が作り上げた新しいタイプのローグライクであった。NetHackと近いシステムであり、Angbandと同じ「指輪物語」の要素を兼ね備えているが様々なオリジナル要素が取り込まれているため、世間的には「第三のローグライク」なんていう呼び方をされることもある。そして現在ではバニラのDCは開発が終息してしまっていて、そこで有志が開発を始めたバリアントがDungeonCrawlStoneSoupという訳である。
DCSSは現在では開発も進み、ハッキリ言ってDCとはほぼ別物になっている。
基本的なシステムや操作方法はバニラと大差ないが、バニラで有効であった戦術の弱体化やそうでなかった戦術の強化、開発者の意向による独自要素の取り込みなど大幅な調整が入っている。
私見ではあるが、具体的なDCとDCSSの違いなんかを挙げてみる。
・開幕棍棒持ちホブゴブリンが怖くなくなった。(序盤が進めやすくなった)
・盾や射撃武器などあまり役に立たなかった武具が使いやすくなった。
・召喚術の強さが絶対的ではなくなった。(どちらかと言えばサブの魔法に)
・AIの頭が良くなった。(とてつもなく厄介。オークの司祭が更なる脅威に)
・輝き様(TheShiningOne)が本当に輝いている。(善の神が全体的に強化)
・後半の進めづらさ(敵が大幅に強化されているので、一筋縄では行かなくなった)
・ユニークの存在感(ただの経験値の塊ではなくなった。)
という風に大分変わっている印象。上はあくまで一部でしか無い。
DCSSは開発Verも0.13を数え、有志による日本語化も進んでいる。
これから先がまだまだ楽しみなローグライクです。
もしも未プレイでしたら是非プレイして見て下さい。楽しいですよ。
(まだ日本語版は無いので、気になるようならバニラDCをプレイして見ることをおすすめします。
大分様変わりしているとはいえ、共通項も多いので戦闘ログの内容などがわかりやすくなります。)
*雑記*
DCSSの日本語化について触れましたが、私も翻訳に有志として携わっています。
追々こちらで翻訳の進捗について書いて見ようと思います。求む協力者。
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